蜜蜂と遠雷【映画】

みつばちとえんらい
2019年 日本
石川慶(監督)
松岡茉優、松坂桃李、森崎ウィン、鈴鹿央士、臼田あさ美、ブルゾンちえみ、福島リラ、眞島秀和、片桐はいり、光石研、平田満、アンジェイ・ヒラ、斉藤由貴、鹿賀丈史ほか

いつもは1か月で挫折するNHKの連続テレビ小説だが、現在放映中の『スカーレット』は、3か月めにはいったいまも毎朝楽しみに観ている。
何がちがうのかはわからないが、とりあえず"引き"が絶妙でつづきが気になるのはたしか。
今日はヒロインの喜美子が陶工の八郎に決死の告白をして、ふたりがひしと抱き合ったところにヒロインの父親が……という絶体絶命のシーンで「つづく」。
こうして書くとなんてことのないベタな引きだが、その直前にほろりとさせるやりとりをもってきて、ドンと突き放すところが技ありなんだよなあ。

さて、技ありといえば表題の映画。

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近年、高い注目を集める芳ヶ江国際ピアノコンクール。7年のブランクからの再起を図るかつての神童、栄伝亜夜(松岡)、一児の父で楽器店で働きながら最後のチャンスに挑む高島明石(松坂)、アメリカで研鑽を積んだ亜夜の幼馴染マサル(森崎)、今は亡き“ピアノの神”から推薦を受けた風間塵(鈴鹿)らが予選に臨むが……

原作は直木賞と本屋大賞を受賞した恩田陸の小説で、私は未読。
コンクールのピアノ演奏シーンで、なぜだか眠くなってしまった。
たぶん、本作の肝ともいうべき4人のピアノの音の違いがあまりよくわからなかったからだろう。
実際にはそれぞれ異なる4人のピア二ストが弾いている(亜夜=河村尚子、明石=福間洸太朗、勝=金子三勇士、塵=藤田真央)ので、完全に私の耳の問題だが、こういう話は文章で読んだほうが逆にわかりやすかったりするのかもしれない。

俳優の映像とピアニストの映像のつなぎ方もすこし気になった。
実際に弾いていないのがバレバレで、なんとはなしにシラケてしまうことがあったりなかったり……
今にして思えば、『のだめカンタービレ 最終楽章』は、そのあたり、なかなかのものだった気がする。
のだめのピアノがピカピカのラン・ランってのもよかった。

そんななか、課題曲『春と修羅』のカデンツァは、4人の違いがはっきりわかっておもしろかった。
藤倉大がこの映画のために書き下ろした曲とのことで、4人のカデンツァも彼がひとりで書きわけているのだが、これが技ありだった。
この曲がなければ、たぶん、どんな話かわからずじまいになっていたと思う。

さて、もうひとつ技ありといえば友人にいただいたこの絵本
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そっと開くと
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こんなすてきなポップアップアートの数々が!

いつの日か私もこんな技あり作品にチャレンジしたいなあ……

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