万引き家族【映画】

まんびきかぞく
2018年 日本
是枝裕和(監督)
リリー・フランキー、安藤サクラ、樹木希林、松岡茉優、池松壮亮、城桧吏、佐々木みゆ、緒形直人、森口瑤子、山田裕貴、片山萌美、柄本明、高良健吾、池脇千鶴ほか

PHSをスマホに替えたのを機に、固定電話を解約することにした。
なんでもすぐに忘れてしまうアホな私だが、30余年まえ、契約に出向いた電電公社の職員がものすごく感じの悪い人だったことは、いまでもはっきり憶えている。
それに、当時は契約にあたり7万円くらいで加入権なるものを購入せねばならず、懐がものすごく痛んだことも。
そんなあれこれを思いだしながら、あの加入権はどうなるの?と訊ねてみたところ、「当時は基地局や電話線の工事などの整備に莫大な費用がかかりまして……」みたいな説明が返ってきた。
そういう問題じゃないような気がするのは私だけだろうか?

さて、そういう問題じゃない、といえば表題の映画。

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東京の下町の一軒家に暮らす柴田治(フランキー)、信代(安藤)、祥太(城)、亜紀(松岡)、初枝(樹木)。治と信代は夫婦、祥太は息子、亜紀は信代の妹、初枝は治の母ということになっているものの、実は……

カンヌ映画祭でパルムドールに輝いた話題作を、遅ればせながらAmazon Prime Videoで鑑賞。

是枝作品はこれまでに『誰も知らない』『そして父になる』『海街DIARY』『歩いても歩いても』『3度目の殺人』を観ている。
いずれもテレビ鑑賞ながら、独特の語り口とともに丁寧なつくりが印象に残っている。

本作も細部まで丁寧につくりこまれたクオリティの高い作品で、たちまち目が離せなくなったが、なぜだかあまり心を揺さぶられはしなかった。
ストーリー的には『誰も知らない』と似たところがあるが、あちらのほうがはるかにドキドキできた気がする。
おとなの俳優が増えて"つくりこみ"が完璧になりすぎたのかもしれない。
リリー・フランキーも安藤サクラも樹木希林も非の打ちどころのないすばらしさだっただけに、不思議といえば不思議。
映画館で見ていたら、違う印象になっていたのかもしれない。

是枝監督の作品、全部見ているわけではないが、どれもすこしピントをずらして描いているところがおもしろい。
いずれの作品も、核心となる事件や出来事とはあまり関係がないというか、ある意味「そういう問題じゃないでしょう」とツッコミを入れたくなるようなところがばかに丹念に描かれているが、そのせいで先が読めず、目が離せなくなる。
で、その緊張感こそが、是枝作品最大の魅力という気がする。

さて、緊張感といえば、先日、三渓園の茶店で食べたみたらし団子
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おいしかったけど、なぜかタレがゆるゆる。
そういうときに限って真っ白いシャツを着ていて……
いやー、久しぶりで緊張したなあ。
せっかくなので三渓園の秋の夕景も一枚。
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まだ4時15分。すっかり日が短くなりました。

この記事へのコメント

ごみつ
2019年11月01日 00:57
こんばんは!

私も公開時、劇場で見ましたが、良い映画でしたよね。

友人で是枝監督作品が嫌いな人がいるのですが、確かに嫌いになるのも何となくわかる気もする。
意外とクセがあるんですよね。

でも、好き嫌いはあれど、素晴らしい監督だと思う。

ドヌーブ主演でフランスで撮った「真実」も見たいんだけど、なぜか近所のシネコン、吹き替えだけなのよ~。( ;∀;)
Balkan
2019年11月01日 09:02
ごみつさん、こんにちは。
コメントありがとうございます!

いやあ、是枝監督って、ストーリーテリングがうまいですよね。
とくに本筋からちょっと離れた、一見どうでもいいことをおもしろく語るあたりが、カフカの変身っぽくてすてきだなあと私は感じています。実際には全然どうでもよくなくて、「じゃ、どうでもいいことって何?」と考えさせられるところも。
その樹木希林がおそろしいまでにぴったりでした。

「真実」、とても気になるけど、私もDVD待ちかな。

過去の作品がAmazonプライムにたくさんアップされているので、この機会に楽しもうと思っています。