ダンケルク 【映画】

DUNKIRK
2017年 アメリカ
クリストファー・ノーラン(監督)
フィオン・ホワイトヘッド、トム・グリン=カーニー、ジャック・ロウデン、ハリー・スタイルズ、アナイリン・バーナード、ジェームズ・ダーシー、バリー・コーガン、ケネス・ブラナー、キリアン・マーフィー、マーク・ライランス、トム・ハーディー、マイケル・フォックス、マイケル・ケインほか

金曜日、埼玉の丸沼芸術の森で、《アンドリュー・ワイエス生誕100年記念展》を楽しんできた。
オルソンシリーズの習作(水彩と素描)が数十点。
こだわりポイントがよくわかって、それはそれでおもしろいのだが、習作ばかり見ていると、完成作品が見たくてたまらなくなり……

もちろん、複製は展示されているが、それでも、けっこうフラストレーションのたまる展覧会だった。

さて、ワイエスといえばリアリズム、リアリズムといえば表題の映画。奮発して品川のIMAXシアターで鑑賞した。

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ノーラン監督の作品、『メメント』『インソムニア』『インセプション』はきっちり楽しめたのだが、バットマン・シリーズと『インターステラー』には、正直、退屈を感じた。
だから、本作も観にいくべきか否か、ちと迷ったのだが、「トム・ハーディとハリー・スタイルズがいっぺんに拝める作品、私が観ないで誰が観るんだ?」という使命感(?)から、劇場に足を運ぶことにしたところ……

感動した!

とにかく絵が美しい! しかも、これまでに観たどの映画ともちがう美しさ!
もちろん、IMAXの力もあるんだろうが、その効果を無理なく、最大限発揮させるってすごいことだ。

時間軸のいじり方も本作はわりに単純で、焼きのまわった私の脳の負担にならないところもよかった。連合国軍の兵士たちにつぎつぎ襲いかかる絶体絶命のピンチには、ひたすらドキドキしたいしね。

ダイナモ作戦はイギリス空軍の英雄譚として語られることが多いし、この作品でも、ハーディ演じる戦闘機のパイロットは、ばかにかっこよく描かれている。
でも、ノーラン監督ならではのリアリズムがすみずみまで浸透しているせいか、とくに何を語るわけでもないのに、なぜかちゃんと立体的に見える(=単なる英雄というわけではなさそうに見える)ところがすばらしい。

それこそ、ワイエスの絵を見ているようだったかも。

さて、今日で9月もおしまいなので、7~9月にテレビとDVDで観た映画をざっと書き留めておきたい。

『帰ってきたヒトラー』(デヴィッド・ヴェンド、2015年、ドイツ)★★☆
最初のほうはなかなかおもしろかったのに、だんだん支離滅裂になっていって……

『教授のおかしな妄想殺人』(ウディ・アレン、2015年、アメリカ)★★★
ホアキン・フェニックスのなんともいえない不気味さが、あの教授にぴったりだった。

『エベレスト3D』(バルタザール・コルマウクル、2015年、アメリカ/イギリス)★☆
エベレスト登山があんなふうにおこなわれているということに、ちょっと、いや、かなりびっくりした。

『ラストショー』(ピーター・ボグダノヴィッチ、1971年、アメリカ)★★
若かりし日のティモシー・ボトムズとジェフ・ブリッジズが、とてもかわいかった。

『イレブン・ミニッツ』(イエジー・スコリモフスキ、2015年、ポーランド/アイルランド)★★☆
落ちが知りたくて最後までちゃんと観たはずなのに、はやすでに、どんな落ちだったか全然思いだせない。

『マイ・ベスト・フレンド』(キャサリン・ハードウィック、2015年、イギリス)★★★
闘病ものって、辛くなって、たいてい途中でリタイアしてしまうのだが、なぜか、これは最後まできっちり楽しめた。

帰宅後、昔、友人にいただいたワイエスの画集をじっくりながめた結果、フラストレーションは四分の一ほど解消。
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残り四分の三を解消するには、本物を観にいかないとね。

この記事へのコメント

ごみつ
2017年10月02日 22:09
こんばんは!

「ダンケルク」行かれたんですね!しかもIMAX!
良いな~。私は一般の2Dで見たので、ホント羨ましいです。

ノーラン作品として異色ではあるのだろうけれど、ノーランらしい作品でもありましたよね。
とにかく映像が素晴らしかった。あと、T・ハーディーね~。あれはかっこ良すぎなんだけど、ノーランが「彼は特別。スピットファイアーパイロットへの僕の憧れは尋常じゃないから・・」みたいな事言ってるので、仕方ありません。(笑)

それとワイエス展に行かれたんですね。これも羨ましい!また東京で回顧展やらないかな。

さてさて、その他の映画ですが、私全部未見!「ヒトラー」いまひとつでした?これ見たいんですよね。
「ラストショー」は名作の誉れ高いみたいだけど普通?
「イレブンミニッツ」ってコエーリョのかと思ったら違うんですね。

私もけっこう見てるんだけど記事つくる時間なくて・・。がんばってつくらんとな。
Balkan
2017年10月03日 00:51
ごみつさん、こんばんは。
コメント&TBありがとう!

『ダンケルク』、よかったですよね~。凝りすぎが気になることもなく、美しい映像にゆったり身をゆだね楽しめました。ノーラン作品のなかで、私はこれがいちばん好きかも。

なるほど、ハーディ演じるパイロットが、ばかにかっこよく描かれていたことには、そんな事情があったのですね。それじゃ仕方ありません。(笑)

IMAXは何度か見ているんですが、品川のIMAXシアターは、ほかのIMAXシアターより音響がいいような気がしました。エンジン音や銃撃音の迫力もさることながら、無線交信をするハーディの声が耳元で語りかけられているみたいに聞こえて、それもナイスでした。

映画ってテレビで観ると、どうも集中できないんですよねぇ。『ラスト・ショー』などはとくに、集中して観ないと魅力がわからない作品なのかもしれません。『イレブン・ミニッツ』はいろいろな人の11分間をオムニバス風に描いていって、最後に一点に収束していったはずなのですが……

埼玉のワイエス展、大作はないけど、個展って感じの距離感で楽しめるところがよかったです。思えば、はじめてワイエスを見たのも、埼玉県秩父市の加藤近代美術館(いまはもうない)なんですが、あの充実したコレクションは、いまどこにあるのかなあ?

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