グランド・マスター 【映画】

一代宗師
2013年 香港/中国/フランス
ウォン・カーウァイ(監督)
トニー・レオン、チャン・ツィイー、チャン・チェン、マックス・チャン、ワン・チンシアン、ソン・ヘギョ、チャオ・ベンシャン、シャオ・シェンヤンほか

サッカー日本代表がオーストラリア戦に引き分けて、W杯ブラジル大会の出場を決めた。

実は私、主将の長谷部誠選手を見ると、いつもある人を思いだす。香港の映画俳優ドニー・イェン(甄子丹)だ。

ドニーといえば『イップ・マン/序章』。北京市業余体育学校で研鑽を積んだ武術家だけあって、カンフーシーンはため息ものの美しさ! 身のこなしだけで、イップ・マンの人となりををあますところなく物語っていた気がする。あの顔立ちのせいか、心を整えるのもめちゃめちゃうまそうだし……

さて、そのイップ・マンをわれらがトニー・レオンが演じているのが現在劇場公開中の表題の映画。

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舞台は20世紀初めの中国。引退を控えた北の八掛拳の宗師ゴン・パオセン(チンシアン)は、流派統一の後継者として、南の詠春拳の宗師イップ・マン(レオン)を指名する。が、弟子のマーサン(チャン)とパオセンの娘ルオメイ(ツィイー)も名乗りをあげ、真の後継者をめぐる戦いの火蓋が切っておとされる。そんななか、マーサンが恩師パオセンの命を奪うという謀反を企て……

ウォン・カーウァイ監督の武侠ものは『楽園の瑕』(1994)で爆睡して以来だが、不安は見事的中。

最大の難点はカンフーシーン。『イップ・マン/序章』を100点とすれば60点くらいだろうか。映像と音響の両方でさまざまな技巧を駆使して「すごい!」と思わせようとしているが、がんばればがんばるほど、私のなかに「物理的にありえない」という冷ややかな気分がつのっていったかも……

ストーリーそのものもごちゃごちゃしていてメリハリに欠ける。『欲望の翼』や『恋する惑星』のようなラブストーリー@香港なら、その手の混沌がえも言われぬ魅力になるのだが、これは武侠もの。ストーリーはシンプルにして、説得力のあるカンフーで盛り上げてもらいたかった。

と、文句ばかり書いてしまったが、実はできればもう1回観にいこうと思っている。べつに嫌な気分になる映画じゃないし、美しい衣装、豪華なセットなど、見どころもたくさんある。それに、われらがトニーが長期休養にはいるとかで、しばらくスクリーンで見られない可能性があるのだ。

ホントのことを言うと、こういう大作でかっこいい役を演じるトニーより、B級コメディで二枚目半(しがない警察官とか、怪しい風水師とか)を演じるトニーのほうが好きなんですが……

この記事へのコメント

ごみつ
2013年06月07日 01:12
今晩は!

うお~、私も行ってきたよ~。
イップマンはドニー・イェンのがすごく良かったので、それを期待して見に行った人はがっかりだろうね。
好みがわかれるところですが、とにかく映像と美術が見事なのでそれだけでも見る価値あり。

私も後日記事にしてみるね。

ところでトニー・レオンは何の映画で怪しい風水師を演じたの?

Balkan
2013年06月07日 05:40
ごみつさん、こんにちは。

なんだかんだ言っても、これは劇場で大音量に身をゆだねながら観るべき映画ですよね。

トニー・レオンが怪しい風水師をやったのは『行運超人』という2003年の映画です。香港行きの飛行機のなかで観ました。なぜか水上スキーで依頼人の女性を助けにいく場面があるのですが、そのさっぱりイケてない海パン姿にほっとけないものを感じました。

そんなトニーがイップ・マン……

感無量です。

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