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zoom RSS ミッション・ソング 【本】

<<   作成日時 : 2012/01/13 17:29   >>

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ジョン・ル・カレ(加賀山卓朗 訳)
2011年12月20日刊
光文社 ¥857(+税)

けさ、フリースのシャツの上にウールのセーターを重ね着して掃除機をかけていたら、静電気で髪が盛大に逆立ち、やる気のないアフリカ人みたいなボンバーヘッドになってしまった。この寒さと乾燥、いったいいつまでつづくのだろう?

アフリカといえば、表題の本はいまも紛争がつづくコンゴ民主共和国の地下資源をめぐって繰り広げられる国際謀略小説。

アイルランド人宣教師とコンゴの部族の酋長の娘とのあいだに生まれたサルヴォは、長じて優秀な通訳となり、ある日、英国政府から、コンゴの各勢力の代表を集めておこなわれる秘密会議の通訳を頼まれる。ところが、平和をめざすはずの彼らの計画に、豊かな鉱物資源をめぐる巨大な陰謀が潜んでいることに気づき……

緻密かつ壮大なストーリーと切れ味抜群の皮肉は相変わらずながら、語り口はいつもより柔らかめで、リーダビリティが高い。一人称で書かれているからだろうか? それとも、冷静沈着な通訳がすべてをなげうって“正義”を求めるその背景に、ロマンティックな要素が絡んでいるからだろうか? なんにしろ、アフリカの現実を伝えたいという著者の気持ちの表れであろう。

思えば、私、ル・カレ作品は正月に読むことが多いかも。お屠蘇気分でジョン・ル・カレ――究極の贅沢です。


ミッション・ソング (光文社文庫)
光文社
2011-12-08
ジョン ル・カレ


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コメント(2件)

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今晩は。

今年春頃に、ル・カレの"Tinker,
Tailor, Soldier Spy"「裏切りのサーカス」が映画公開になりますよね。スマイリーを演じるのはゲイリー・オールドマンです。楽しみだな〜。
映画は「ナイロビの蜂」以来ですね。

でも、実は私、ル・カレの小説読んだ事ないの〜。「寒い国から帰ったスパイ」だけは、いつか必ず読もうと思ってます。
「ミッション・ソング」はちょっと「ナイロビ」っぽいテーマなのかしら?
ごみつ
2012/01/15 23:45
ごみつさん、こんばんは。

『裏切りのサーカス』、私も楽しみです!
オールドマンはスマイリーに、ぴったりって気がします。いや、見た目がいまひとつぱっとしない中年の諜報員にぴったりだと言われても、あまり嬉しくないかもしれませんが。

『ナイロビの蜂』に較べると、話は地味でシンプルですが、ちょいと泣かせる結末などには、通じるところがあるかもしれません。

ちなみにル・カレはいま80歳。これは5年ほどまえに書いた作品で、その後、ドイツものとロシアものを発表しているそうです。もう1作書いて、その出来栄え次第では筆を折ることになるかも……みたいなことが訳者あとがきにありましたが、後期高齢者(?)になってなお、こんなヘヴィ級の作品を書きつづけるって、やはりただ者じゃありませんね。
Balkan
2012/01/16 03:15

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